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2009年9月28日(月) - 10月10日(土) 11:00_19:00 
日曜・祝日休廊 最終日_17:30

三田健志 新作展
花摘みの証拠
Flower blooms on the contour line

 私たちの目は、絶えず動き、いろんなものを捉えることに一生懸命だ。
 周りの世界をしっかり見渡しているようで、実は見えていない世界も多いのではないだろうか。
 三田健志は、ありふれた風景の他に、テレビ画面や写真など、誰かの眼差しによって映し出された映像を撮影対象としている。今展でも、植物園で展示される花の写真や、テレビで流れている映像、その背景を撮影したものが多い。しかし撮影の際は、とりわけ何かモチーフを選んだり、対象に一定のテーマを与えたりする訳ではない。むしろ撮影された膨大なデータの中から、展示条件に見合った画像を発見することに、制作時間のほとんどを充てているのだという。

   制作のなかでは、たちまち気配となってしまうもの、すぐに背景に追いやられてしまうもの、イン デックスがつくことのない、うつろいの小さなことに目を向けている。そこで大切なことは、感覚を微 細にし、それを微細なままに記憶することで、おおざっぱな名前を与えてその内実を忘れてしまわない ように注意することだ。

 ひとつひとつの作品は、フォーカスされた対象の背後にある焦点の合わない空間、すなわち私たちが普段目を向けることのない景色の存在を、はっきりと見せつける。
 決して注目されることのない景色を、誰かの眼差しを借りてじっくりと見つめてみると、日常から抜け出したもうひとつの世界を感じることができる。
 今展ではそんな体験が待っている。

                                  長友 奏英(art data bank)


「花摘みの証拠」2009 lambda print and photo acrylic 800×900